日本刀の作刀の「焼き入れ」

“焼き入れをすることで刃が硬くなるばかりでなく、日本刀鑑賞ポイントの「刃文」があらわれ、反りが生まれる。焼き入れの日には刀匠は神棚を清めて柏手を打ち、成功を祈る。「焼き船」と呼ばれる、焼いた刀身を水(ぬるま湯)で冷やす為の 檜の水槽は 割れない 数字「7尺」であつらえる刀匠も多い。

 焼き入れによって命を吹き込まれたがまだまだこれからです。茎(なかご)に鑢(やすり)をかけ、銘を切ったら、刀匠のてを離れ、「研ぎ師」に回される。「研ぎ」の工程では、地は青黒く、刃は白く研ぎ、棟と鎬地には光沢を出し、切先を仕上げる。

 さらに、白銀師、鞘師、柄巻師、鍔師、塗師の手により、それぞれの匠の技によって刀装小道具(刀剣を携帯し、使用しやすくするための付属物)が作られようやく一振りの日本刀が完成する。

 ・白銀師(しろがねし)・・・主にはばき(刀の鍔と刃のつなぎ目部分)を制作する。はばきは茎(なかご・柄に収まる部分)に装着する金具で、鞘の中で刀身を浮かせて固定する役目を持つ。

 ・鞘師・・・柄木に鮫(さめ)皮や組紐を巻く。

 ・鍔師(つば)・・・鍔を作る。

 ・漆師・・・鞘に漆等を塗る。”